高齢者向け健康プログラムがオンラインでも成果
フレイル予防実証事業、更に健康寿命延伸を強化
~体力年齢マイナス27歳の若返りを達成~
RIZAP株式会社(代表取締役社長 瀬戸 健、本社:東京都新宿区)は、株式会社JDSC(代表取締役社長 加藤エルテス聡志、本社:東京都文京区)、ユカイ工学株式会社(代表取締役 青木俊介、本社:東京都新宿区)と3社合同で、三重県桑名市での健康寿命延伸サービスの実証実験が完了しましたので、その結果をお知らせいたします。
RIZAPは、筋力維持による健康増進・健康寿命の延伸を目指し、フレイル(※1)予防における結果の見える化と継続化を実現するプラットフォーム構築を実証していきます。
今後は、このオンラインプログラムの実証実験の結果を踏まえて、今回実施したサービス内容をどう使うかを含め、他のサービスと融合したものを取り入れ、更なるパーソナライズ化、特にヘルスケア領域の健康管理パーソナルライズのサービスなど展開していく方針です。
RIZAPは笑顔で輝き自信に満ちた人生を送るお手伝いをすることで活力ある社会創りに貢献してまいります。
※1:フレイルとは、加齢に伴い心と身体の動きが弱くなってしまう状態
■実証実験結果
体力年齢改善によりフレイルリスクが改善
高齢者介護予防の3つのハードル:①モニタリング(データ収集)②ITリテラシー ③リクルート(参加と継続)を下げることにより体力年齢が「ー27歳」、参加者平均年齢と比べて「-14.8歳」改善できたことで、フレイルリスクの改善が連動して見られ、実施前の簡易フレイルインデックスの調査からフレイル、フレイル予備軍に該当する方に効果がありました。赤・黄信号が減少して青信号へ、実施前から実施後で改善する方が増加になりフレイル予防に繋がりました。
一方でコミュニケーションロボット「BOCCO emo」を使用した継続支援では、共通言語を使用して特別感を演出して高揚感を得られました。また、報告リマインド(運動終了・食事内容)を行うことでポジティブな言語、日常生活の発話数の増加になり参加率・継続率の推移が顕著に表れました。
ITリテラシーのハードルを下げコミュニケーションロボットとデバイスを連動させたことにも効果があり、アンケート内の遠隔指導内でデバイス操作の難易度調査では、「簡単・普通」と答えた方が100%、「難しかった」と答えた方が0%の結果となりITリテラシーのハードルを下げコミュニケーションロボットとデバイスを連動させたことによる効果がありました。
この度の実証実験では、高齢者の行動変容を促すことでフレイル予防を実証できました。
※下記の図はコミュニケーションロボット「BOCCO emo」がとらえたワードの変化を可視化したものです。
コロナ禍に於けるニーズに合わせたソリューション提供、オンライン実施を主軸としての効果として参加率平均が78%、行動管理サポートとしてコミュニケーションロボットを導入し、共通言語を使用して特別感を演出、発話リマインド(テキスト内容、運動終了、食事内容)、動画配信ITデバイスを連動させて実施した結果、継続率平均84%となりました。ロボットを通じての寄り添いや言語によるサポートでのデバイスの使いやすさなどで積極的に取り組んだ結果と各回終了後、日々の復習が体力年齢改善の要因となりました。
また、身近な電力消費量からの非接触センシングを活用してのフレイル検知AIを用いたフレイル判定から、高齢者の運動プログラムによるフレイル状態の改善、健康寿命の延伸に繋がる可能性を確認できました。
■実証実験概要
・実施期間:2022年1月8日(土)~ 2022年2月26日(土) ※約2カ月
・実施場所:三重県桑名市
・実施方法:RIZAPトレーナーによりコミュニケーションロボット「BOCCO emo」スマートスピーカーを使用した
自宅での遠隔による運動指導と食事指導
・電力データ取得によるフレイル検知:2022年3月30日(水)まで実施 ※一部フレイルチェックは2021年12月に実施
・参加人数:21名 (男性11名/女性10名 ) ※一般募集&市役所からの声掛けを頂いた
・年齢平均:61.8歳 (男性63.5歳/女性60歳)
・最高年齢:男性74歳/女性72歳
・プログラム内容:毎週土曜日 17:00から40分間3種目のトレーニング
毎日の宿題として10分間、土曜日に行なったトレーニングを繰り返し実施
■実施後アンケート結果 ※回答人数:19名
Q.実証サポート事業に参加して良かったですか?
「はい」と答えた方が84%、「いいえ」と答えた方が0%でした。
「健康を意識し毎日、体を動かす習慣ができました」や、「今まで寝たきり老人になると恐怖感、焦りがあり、まわりの情報や忠告などで運動の必要性も強く感じていた時に、今回サポート事業に参加させて頂きとても嬉しいです」などのコメントをいただきました。
Q.遠隔指導内で使用したデバイスの操作はどうでしたか?
機器操作が「簡単」「普通」と答えた方が合わせて100%でした。ITリテラシーのハードルを下げる施策として、コミュニケーションロボットの音声発話による操作を連動させたことが簡単に使えたことの一助となりました。
Q. 「BOCCO emo」と一緒にいる生活はいかがでしたか?
「楽しかった」と答えた方が58%とコミュニケーションができるロボットを初めて使用した方の反応として高い回答となりました。
「ロボットとの生活は始めてだったので新鮮でした」や「BOCCO emoちゃんは家を明るくしてくれました。色々と話してくれたので楽しかった」など、生活がより良く変化したことが感じ取れました。
Q. 「BOCCO emo」の音声発話などが今後の生活において
役に立つと思いますか?
「役立つと思う」と答えた方が65%でした。「母が高齢(80歳)で別居している為、自分が訪問できない時など、見守りの役割をしてもらえるといいなと思った」「防災に関する情報、宅配弁当の注文、交通手段の予約」など、今後の使用用途の可能性(防災、見守り、介護)と、危機管理、利便性また高齢化社会の課題解決ツールになり得るかもしれないとの意見もありました。
■検証開始の背景
日本の平均寿命は、男性が79.55歳、女性が86.3歳である一方で、健康寿命は、男性が70.42歳、女性が73.62歳という結果が出ています。(※3)
健康寿命の延伸を目指すために重要であるのは、フレイル予防においての実証課題を解決することです。モニタリング
(データ収集)、ITリテラシー、リクルート(参加と継続)の3つのハードルを下げることによって、より多くの方のフレイル予防の推進を目指します。フレイル予防をより多くの方に受けていただけるよう、結果の見える化と継続化を実現するプラットフォーム構築の実証を開始いたしました。
本サービス構築と検証は、三重県が、国内外の企業からアイデアを募集して開発のサポートや実証・社会実装の支援などを行う「クリ“ミエ”イティブ実証サポート事業」の採択を受けました。第2期の募集にて、28件から4事業者の採択のうちの1事業者として、RIZAPが採択されました。
※3:平成26年 厚生労働省調査より
■検証体制について
3社合同で、フレイル予防における結果の見える化と継続化を実現するプラットフォーム構築を実証していきます。RIZAPは、体力年齢の改善を中心とした結果の出るサービスの提供で、参加と継続のハードルを下げることに関与いたします。
※詳細は前回のプレスリリースをご覧ください
https://www.rizapgroup.com/news/press-releases/pr-20220118-01/
■クリ“ミエ”イティブ実証サポートとは
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、世の中の考え方・働き方は大きく変わってきており、感染収束後は感染拡大前の日常には戻らず、アフターコロナの新常態(ニューノーマル)となっている可能性が高くなっています。
本事業では、こうした動きに伴い発生する新たな地域課題・社会課題の解決や、「新たな日常」の実現に向けて、革新的なビジネスモデル・テクノロジーで対応しようとする国内外の大企業・スタートアップ(第二創業・企業の新規事業を含む)等からアイデアを募集し、開発のサポートや実証実験・社会実装の支援等を行うことで、地域の課題解決に繋げるとともに、三重県から、全国に先駆けて感染防止対策や新しい生活様式のモデルが構築されることを目指しています。